古流唐手トップ・Top

古流唐手ホーム・Home

宗運道場由来・Soun dojyo

4月の稽古日・April practice day
指導者・Instructor



英霊に感謝する ― 神風特別攻撃隊 ―


稽 古 誌
川尻武道場(令和4年/2022・1月~)

稽古内容と+αを綴っていきます。
稽古はともするとやりっ放しになるので、その都度、自分自身に“何をやったか”、“そしてどうなのか”を問いながら内容を振り返り、 修業する皆さんの練度の向上に役立てていきたいと思います。
そして、今年から稽古場面を短く編集した映像(5分前後・Keiko-WMV)を載せていきます。
をクリックして見てください。



令和6年(2024) 皇紀2684年 甲辰

3月10日(晴れ)川尻武道館
棒運動。基本四形;足と体のさばきを護身技に結ぶ。杖;袈裟-裏袈裟、脇隠れ-返し回し打ち。変手掛け合わせて27;二指顎かけ。ヌンチャク;顎打ち-袈裟。 トンファー;横受け-顎打ち-落とし-回し打ち。サンチン-結 テンショー。
【体が教える】
稽古中身体の各部位に今までにはなかったしびれや熱感などの微妙な変化を感じる時があります。
私はそんな時、別のエネルギーが入ったな!と素直に受け止めるようにしています。 それは体が心地よいという感覚で、裏を返せば体が嫌がるストレスがかかる動きがないことを知らせてくれているのです。
体が嫌々する動きは、理にかなった身体操作がなされていないよ…、と教えてくれているのです。


2月25日(曇りのち晴れ)
棒運動。少林熱身法。ニーセイシ;手刀と脊刀、11構;⑧⑨ヌンチャク護身。変手掛け合わせ手;26鎌かけ手。
サンチン-首里セイサン。
【時代おくれ】
私は河島英五の「時代おくれ」の歌をよく聞きます。理由は、曲はもちろんだが、男の純情や人情がさりげなく畳みこまれている歌詞が好きだからです。 そして;"目立たぬように はしゃがぬように 似合わぬことは 無理をせず …… ねたまぬように あせらぬように 飾った世界に 流されず…… “の歌を口ずさんでいると、 何かしら自分の地味に続けている稽古に重なるのです。

2月11日(晴)
棒運動。基本上中下。追い突き-膝頭-裏三日月蹴り;肘と膝と体軸線。 ニーセイシ;11構⑦⑧⑨の平貫と背刀、⑩⑪のヌンチャク護身。 杖;回し打ち、脇据え-突き手、脇隠れ-払い手。変手掛け合わせ手;25の目切り。サンチン-ナイハンチ。
【手の刃】
手刀(しゅとう)は空手の用語ですが、この言葉がどこからきたのかの詳細な説明を耳にした事はありません。 ただ「手刀」なので、それ以上もそれ以下でもない「手刀」となっているのです。
私は手刀を“表の刃(表刀)”と“背の刃(背刀)”と解釈しています。 形ニーセイシには手刀を巧みに織り交ぜながら技法の構成が成されていることを知ると、 形の面白さが増しさらに技法の深みが分かってくるのです。



1月28日(晴)
棒運動。基形三形-サンシール。ニーセイシ11構④⑤⑥の実戦動と護身ヌンチャク。 杖;回し打ちの相対。
変手掛け合わせ手;21・22の復習と23・24の解説。 サンチン-ナイハンチ。
【味わう】
“若くして武を学べば武に徹することができ老いては武を楽しむことができる”。これは手の格言です。 これは、今年から後期高齢者の仲間入りをする私にとってすんなりと受け入れられそうです。 それは今日の形稽古で、動きをただ追うのではなく、一つ一つの動きを味わう……、に変化する自分を感じ取れたからです。
そして同時に「形意」の大事さと必要さをあらためて実感しました。 (wmv)

1月14日(晴) 稽古初め
棒運動。四方拝。周氏の棍-風車の棍。リューシャン;手刀貫刺し-背刀掛け、龍舞手-掌底。 ニーセイシ;11構①②③の実戦動と護身ヌンチャク。変手掛け合わせ手21-22;肩十字-腕十字。サンチン-ナイハンチ。
【ほふく前進】
技法の解説をする時に困ることが空手用語の貧弱さです。これは今に始まったことではないのですが、今日も「しなやかさを持った動き」で詰まってしまいました。 柔らかさとかやさしいあるいはゆっくりの言葉では技法の説明・解説にはならないのです。ですから結局“柳の枝”の譬え(例え)をひきださざるをえなくなります。 しかしこれではどのような身体操作をするのかの説明にはなっていないのです。悩ましいところですが、そこに工夫が生まれると思って進まなければなりません。 今年も頂を目指す道は険しいですが、気持ちは匍匐(ほふく)前進です。 (wmv)


令和5年(2024) 皇紀2683年 癸卯

12月24日(晴)川尻武道館 稽古納め
棒運動。基本上中下-基本四形-基形三形-形意五形-首里古伝三形。変手掛け合わせ手⑱と⑳、⑲。
杖;順手回し打ち-逆手回し打ちと巻き手。 ヌンチャク;八風④木の葉がくれ。サンチン 結 テンショー。
【稽古納め】
一年の納め稽古の前後では、この年の技法の練度がどのくらい向上したかあるいは稽古が十分でなかった技法について見つめそして考えるようにしています。 今年は基本技の質的な向上に向き合うという目標を持ちましたが、宇部で行ったオーストラリア川濤会メンバーへの講習でそれが実践できました。 その一つが刀(模造刀)を使用しての突きと受け技の解説です。
これは指導を受ける側からすれば“何!?”となったと思いますが、 空手の技の本質はこれだと、私自身が自信を持って言えるので別に問題をないと考えています。 来年は手と武器の一体を深めていく事を目標において技法全般のレベルアップにつなげていきたいと思います。 (wmv)

10日(晴)
基本四形-八動功-その場ナイハンチ・ニーセイシ。受け手上中下-十字交叉手。 サンシール;はたき手。
ヌンチャク;八風③月光。変手掛け合わせ手;⑭~⑰隠し武器を使う。サンチン-ニーセイシ。
【友を失う】
空手の友・チャーリー・クドリックが逝去しました。79歳でした。彼は私と一緒に千歳翁を見送り(1984)、それ以来40年にもおよぶ長いお付き合いをしてきた仲です。 晩年の彼は空手から居合道に移りましたが、会えば必ずサンチンの話題になり、私は彼に技法練度の推移を話し有意義な時間を過ごしました。 今はそれも想い出になってしまいました……正直悲しく寂しい思いでいっぱいです。 先日奥様のなほ子さんに“チャーリーさんは私の心の中に生き続けます”と伝え、そして、 “チャーリーさん!来世でまた会いましょう”とつぶやき、チャーリーさんに別れを告げたのです。 (wmv)


11月26日(晴)
基形三形。杖;払い手。しめの形;掌底-あげ手の手合わせ-バッサイ。ヌンチャク;八風・人影-相対打ち掛け。
変手掛けて合わせ手⑬矢車のしめ腰と溜め。 サンチン 結 テンショー。八段錦;②③
【③】
前回の天地ではないのですが、サンチン後の八段錦③の天地はとても心地よい感触がありました。 久しぶりの導引の一動作ですが、身体が何の違和感もなく素直に受け入れてくれたのでしょう。 多分これは、細く長い吐に意識が自然に乗った事で起きた気持ち良さの感覚だと思います。 稽古に当たっては、無理な力あるいは不自然な動きを体に掛けると身体は嫌々をすることを忘れないようにしたいものです。 (wmv)

12日(曇り)
基本四形-基形三形-テンシン小。流連突き打ちの振り腰操作と天地への意識掛け。 杖;直突き-回し打ち。
ヌンチャク;基振り-稲妻と実戦モード。 変手掛け合わせ手;⑪三裏拳と⑫肘押さえ。サンチン。
【天地】
天地といえばすぐに天地人あるいは三才の言葉を思い浮かべます。そしてその言葉は空手に限らず武道全般に横串となって存在します。 私は天地に関連する技・技法を解説あるいは説明をする時は、経絡あるいは脈絡をつなげる小周天あるいは大周天の知識を用います。 これは内功(内勁)の技である氣の運行や意識掛けに切り離せない要素となるからです。
天地の技は基本四形そして基形三形から自然に組み込まれ、形意形そして古伝三形に進むにつれ持つ意味が、 その人その人の思考の幅によって大きく変化そして成長していくものだと思います。
たとえば宇宙の万物云々………の思想哲学等などの世界へと……。 (wmv)


10月29日(晴)
棒運動-棍基振り。棍;下丹田への意識掛けと意通し。首里セイサン;肩抜き-受け手・逆突き-裏拳-膝頭の連続動作。
バッサイ。変手掛け合わせ手;推手と⑩の差し手。 サンチン-ナイハンチ。
【変手柔法】
ずーっと以前、未だ柔法という言葉を使っていなかった頃、私は変手法を合気柔術の延長線上の柔らかい技法として練習していました。 ある海外指導の折、その柔らかい技法をプログラムに入れて指導したことがあります。その時に受けた言葉が、“そんな、なよなよ(弱ッチー)した変手法なんて……”でした。 私はショックというより“未だ早いんだなー”と自己納得させ、時期が来るのを待つことにしたのです。 それから十数年が過ぎ、今では当たり前のように変手柔法の言葉を使いそして剛と柔の技法を織り交ぜながら稽古するようになっています。 その意味で、毎回行う変手掛け合わせ手の練習は、どのような気付きや発見があるか興味ある取り組みだと思っています。 (wmv)

15日(晴)
棍基振り。顎への突き手;上段追い突き-角構え-霞掛け-棍肩担ぎ。杖;回し打ち-横受け流し。
トンファー;打を吸収する角受け。掛け合わせの手と合氣-⑨輪転足踏み。 サンチン-ニーセイシ。
【小さな技にも…】
稽古にあたって気をつけている事は“小さな技でも着目し、おろそかにしない”です。 現代空手を見ていると「分解」という言葉の下に、技の意味を約束組手風に置き換えて練習しているケースが多いと感じています。
その顕著な例であり仕上げとして団体形という、シンクロする動きと派手な約束組手を入れた試合が挙げられます。 私は“あれって新体操の団体プログラム試合(名前は分かりません)と同じじゃない?”と見ていますが…どうでしょうか。
だからと言って、空手型試合を否定するものではありません。 私は分解という言葉ではなく、その技が技として成すためにはどのような身体操作あるいは原理があるのかを考察することが大切との見方を持論としています。 その理由は、気付かずに通り過ぎてしまう小さな技にも……そこに思わぬ学びが隠れていると考えるからです。 (wmv)

8日(雨)
基本動作-基本四形-基形三形。投げ打ち;手刀と周氏の棍。掛け合わせ手の手刀合わせと手首掛け;
変手⑥⑦⑧の螺旋手の動き。杖の基本。サンチン-ナイハンチ。
【反省点】
第18回靖国神社奉納演武大会の演武内容についてはそれぞれ反省点があったようです。
演武は人の精神面を成長させそして技法練度の向上の手助けをしてくれます。 私の場合、今回のウンスーは雲や風、渓流の流れの情景が描き切れておらずまだまだの感があり、 動作表現の工夫が課題となったように思います。
これからも、戦いのための形を常に意識して武の舞の境地に向かって進んでいきたいと思います。
(wmv)


9月10日(晴)川尻武道場
棒運動。基本四形-首里セイサン-ローハイ。掬い手の身体操作。靖国奉納演武の準備練習。サンチン-ニーセイシ。
【案ずるより産むがやすし】
今日は靖国奉納演武の仕上げ練習を行いました。初めての演武種目の組打ち・合わせ練習に入った当初は全く合いの気・呼吸があわず、 どうなるかな……と心配しながら暑中の稽古を続けてきました。 しかし、明確な目的達成のためのやる気あるいは意識の持ちようが高ければ“成せば成る”が追い付いてくるものです。それは不思議ではなく必然なのでしょう。
(wmv)


8月27日(晴)
バッサイ・チントー・ソーチン。体の転回と払い手。靖国奉納演武の準備練習。 サンチン-ナイハンチ。
【大志】
毎年恒例の靖国奉納演武大会は、空手の道を歩む私にとって、その1年の集大成であり目標とする大事です。 昨年は直接指導を受けたことがない「十二支之形」を、自源流上野先生の御助力を得て創りあげ、その形を演武奉納しました。 しかしその内容は、自身の採点では50点にも満たない散々な出来でした。本来ならばそこで、天上から“おまえは去れ!!”との達しが出ると覚悟したのですが…………。 しかし現在、十二支の三つの形と構の技法体系が出来上がり、実技の普及に向けての自主稽古に努めているところです。 多分これも、自分がモットーとしている、“飽くなき探求”や大志が成せる業のお陰と思っています。
(wmv)

20日(晴)
基形三形(那覇)。ニーセイシ;裏拳―突き返し、バッサイ;斜射光の構え―返し突き―三日月蹴り―エンピ、これらの連続から“返し腰”を習う。杖の基本の話。 靖国奉納演武の準備練習。サンチン-ナイハンチ。
【斜射光の構え・はす掛けの構え】
この構えは、突きん棒の姿勢あるいは斜め下に弓を放つ姿勢から、その放つ勢いをとって「弓勢」としていました。
しかし形技法の意味の理解が進むにつれ、新しい用語名を付けなければならないと思うようになり、 今回“返し腰”の新しい用語を出したのを機会に“弓勢”を“斜射光・はす掛け”に改めることにしました。
今後は練成課程の形には“はす掛けの構え”の用語を使います。 そして、古流課程の形には“織光・おりひかり”の用語を使うようになります。 (wmv)


7月30日(曇)
棒運動-基形三形。打ち手;前手-振り、裏手甲。変手掛け合わせ⑦。靖国奉納演武の準備練習。サンチン。
【面と点そして手首】
面と点は打ち手の部位を表す言葉で、面は掌底・手甲、点はコーサー・メーゴーサーとなります。 では拳頭は?となると……、今は拳頭を使わないので答えに窮しますが、現代空手から見れば点にあてはまるかもしれません。 ここで何を言いたいのかというと、そこに手首の動きがプラスされているかどうかなのです。これは打ち手を実践してみれば理解できると思います。
(wmv)

23日(晴)
しめの形-ナイハンチ;腕組みと中丹田ラインからの技― 杖の横一文字と上げ受け手。靖国奉納演武の準備練習。
【teach us】
形には形意の考え方を説くだけではなく形が教える技(技法)を掴む事が大切です。 そのため私は実技を交えながら“この形は私たちにこのような技(技法)を教えてくれている……”と話をします。 今日もその一環として、ナイハンチは中丹田ラインの肘の操作を教えることを解説して、 そこから腰の連動さらには杖の横一文字につなげる練習をおこなっています。
今、技の原理と本質(Principle & essence)の探究は、稽古を続ける中でのテーマとなっています。
(wmv)


6月25日(雨)川尻武道館
基本四形-バッサイ。わき腰;半転-正拳右左-左右体ひねり~杖;横据え-前刺し-回し打ち、縦据え-てこはね上げ-
脇構え-回し打ち。靖国奉納演武の準備。 サンチン-ナイハンチ。
【奉納演武準備】
今年も奉納演武の準備の季節が来ましたが、これに付きまとうのが梅雨の湿気と暑さとのたたかいです。 これも修練の一環と思えばそれで二言は無いのですが、正直きついなと思う事があります。忍…忍…忍、本場に向け稽古に汗していきましょう。
(wmv)

11日(曇り後晴)
不動の骨ではない仙骨の話。基形三形。テンシン;はたき・たたきと棍の操作と備えの姿勢。
ソーチン;トンファーの左右打ちと刈り手打ち。変手掛け手あわせ④⑤。 サンチン 結 テンショー。
【ことわり・理】
この技はどのような過程を経てできたのか、この技を活かす為にはどのような身体の操作をするか、この技を他の技へどのようにつなげていくか、等など、 私は形-変手-武器、それらの技のつながりを考えながら稽古をするように努めています。
そこで重視するのが技の理です。理(ことわり)は筋道や道理の意味ですが、私はあまり難しく考えずに、 腰の操作と丹田回路あるいは呼吸の仕方などの基礎・基本を本にしての技法の組立、それこそが技の理と考えています。
見えない技、隠れた技を引き出す修練の旅は続きます。 (wmv)


5月28日(晴)
基本上中下-基本四形。周氏の棍;送りと戻し腰-振り腰。掻き分け受け-翼蔽-左右突きの振り腰と体の送り。
ローハイ - サンシール - 杖の回し打ち;裏丹田への意識掛けと足の運びの解説。変手③の合わせ掛け。
サンチン-ナイハンチ。
【練度】
形を単独で演じる動作を見ると、その人の練度の程度が判断できる。それは形の特徴を掴み、そしてやり熟すための身体操作の研究と工夫ができているかで、 要は個人練習にかける時間を実践しているかなのです。
手前味噌になりますが、仕事に追われていた時期は5分間のサンチン、 そして、時間に余裕がある時はセイサン~リューシャン・サンチンの形稽古を欠かさずに実践してきました。 翁先生が度々言っていたのは、 “サンチンを一万回あれば空手がわかるようになる”の教えでした。今はこの言葉がすんなりと理解できるようになっています。 (wmv)

14日(晴)
基形三形-形意三形;棍の突き・銃格の直突と直突きの解説。15構下段④⑤の解説。変手の用語「掛け合わせ」の確認。
サイ;掛け手。サンチン-結 テンショー。
【深掘り】
今日練習した直突きは、肘捻り・肘送り/腰乗せ・巻き・肘擦り上げと云う身体操作から中丹田を通して発せられる突き方です。 これは私が銃剣格闘の直打突を、上に挙げたの形の技法の中から取り出して直突きと重ねた技です。 形の中にはいろいろな技法が隠れており、それを探し出すいわゆる深掘りするところに妙があるのです。 それは単なる形の解説や分解という上辺の技を見るのではなく、身体の各部をどのようにつなげて操作し自分の技として身に付けていくかという意味なのです。
(wmv)


4月23日(晴)
棒運動-意通し-振り下ろし組打ち。腹圧のかけあいと護身。基形三形;背刀打出し。 変手二十八法①②掛け合わせ。
風車-周氏の棍。サンチン-バッサイ。
【掛け合わせ】
互いに手首をつけて向かい合い、変手法の技を掛け合う稽古を「掛け合わせ」と言います。 変手法は剛法-柔法-武器術と、工夫次第でいろいろな練習ができる優れた技法です。 掛け合わせはその一つで、淡白な技の掛けあいから実戦に準じた濃厚な掛け合いまで幅を持った稽古ができます。 ポイントを採りあう競技組手あるいは直接打撃組手を経験し、それに嫌気がさした私にとって「掛け合わせ」は、しっくりと身体になじめ、とても納得できる組打ち法なのです。
変手法を継承してくれた先人に感謝をしながら「掛け合わせ」の稽古を進めていきます。 (wmv)

9日(晴)
棒運動。基本動作;受け手を杖と木刀を使って技の意味を掘り下げる。投げ15構下段①②③の掛け手技の変化を掴む。
サンチン-ナイハンチ。
【観察する目】
熊本市のあるみかん農家では河津桜の開花で、その年の作付けと云うか栽培のための諸々の仕事の時期を決めると聞いたことがあります。 冬から春に移るそのわずかな期間に起こる、植物の様々な春の息吹の変化を見る農家の方々の、古くから伝わる観察の目には“なるほど!”と納得してしまいます。 では、その観察する目を空手に置き換えたらどうでしょうか……?
私はいつも「おまえは惰性に流された練習に陥っていないか?」と自問いしながら稽古するよう心がけています。
それは技を観察する目で、技をいろいろな角度から見るという意味なのです。 (wmv)


3月26日(晴)
しめの形-ニーセイシ;腕組みと11構の横・縦の受け手の身体操作。風車の棍-風車の構の復元と創作。周氏の棍。
サンチン-結テンショー。
【復元】
多少なりとも直接指導を受けた技と云うものは、何とか思い起こしながら復元することができます。一方、指導を受けたことの無い技や形を復元することは至難です。 今稽古している風車の構は、過去に練習(大阪万博で演武_1970)したことがあるので、それほど難しくは無いのですが、 只、当時と現在の技の練度や捉え方が違う(変化している)ので、どうしても創作と云う作業が必然となります。 簡単にはいきませんが「温故知新」でやっていきたいと思います。 (wmv)

3月12日(晴)
基本動作-基本四形-基形三形。上段追い突きの突き方と立ち方の改善点の話。ニーセイシ;15構①~⑥の流水の動き、
入り身手刀の体のかわしと手刀の両刃の用法。 棍の基振り-周氏の棍;棒の伸縮と手のしごきの合わせは杖の用法に
類似する話。サンチン-ニーセイシ。
【柔軟な考え】
“突きを中丹田ラインに乗せて顔面部に向けてまっすぐ放つ”。この上段突きを、“突きは、体を少し沈めて胸部(膻中)を目標において上体を挙げながら運足に合わせて顔面部へ放つ”、 に改善すると、新たな気付きが起こり、それが技の理となり他の技へ良い波動となって伝わっていきます。 私は、良いと思った技は蝶著なく受け入れて自分の技に畳み込めるよう努力します。
これは、裏を返せば、既成概念や固定観念に縛られることなく、常に柔軟な考えを持って技に向き合えば、そこに潜んでいる
新しい何かの発見に、 期待を持ちながら稽古ができるということなのです。今日の稽古で言い忘れましたが、半月立ちの後ろ足の置きですが、 体の交わしや運足をスムースにするために「レ」あるいは「L」のどちらでもよいことを付け加えます。
(wmv)


2月26日(晴) 棒運動-意通し。基形三形;11構①-③、④-⑥・体のうねり操作と連<>Br続動作。
合掌手の打ち手。チントー&ソーチン;合掌手と十字手-巻き手-角捻り揚げ打。 杖;常の構え-回し打ち&打ち突き手-
影かつぎの手の内。サンチン-ナイハンチ。
【灯台下暗し】
毎日「天照大御神」へ柏手(かしわで)を打って御参りをしますが、この柏手と仏様・ご先祖に御参りする合掌之手は日本古来より伝わる礼拝の手です。 この手が空手の合掌の手に関わることは以前から理解していましたが、技として深く追求することはありませんでした。 しかし正中線あるいは体軸線についての解説をする場になった時、身体の中心線・軸線という言葉では、
何か今一しっくりこないな、という自分がいました。 そこで、“はて?”と考えをめぐらしそして出た答えが“手を合わせて(拍手して)打つ” すなわち「かしわ手」であり「合掌手」なのです。当に“灯台下暗し”とはこの事です。 (wmv)

12日(晴)
棒運動-基振りと組打ち。ニーセイシ;呼吸の吞吐解説=呑と吐の間に存在する素粒子。
変手23・24;上段-下段十字手の解説。ヌンチャク;八風形の動作確認。サンチン-結 テンショー。
【理をたずねる】
稽古を続けていく上で留意することは、“この技の理は何か?”を考えることです。そして答えの断片が見えてきたら身体を動かして実証するように努めます。 上述の「呑と吐の間に存在する素粒子」の素粒子とは、呼吸を止めている間の意識掛けのことを意味します。 以前、古流の技を理解するためには素粒子論に入り込まないといけないと思い、光りよりも速いとされるタキオン粒子を「意識」に変えて 「反重力」を無理やり引き出すれレポートをあげました。今日はニーセイシの形で感覚を掴んでもらう試みをしましたが、難解だったかも知れません。 でも、これも“……されど空手”だからこそ言えることなのです。
(wmv)


1月29日(曇)
棒運動-基振り。基形三形。形意五形;形の入り動作から形の形意を掴め。 棍;走り打ち込み。
しめの形;打ち手-受け手の丹田操作、掛け手。ヌンチャク;八風形の解説。サンチン-ナイハンチ。
【形意とは】
形が持つ特徴あるいは意味を「形意」といいます。この用語は、直弟子の頃、未知の領域であった古流の門を叩くには必要不可欠な要素と直感したからです。 以後、形体系に形意意を明記して稽古に取り組んでいます。 そし今日、形意五形の入り動作を、蛇-鷹・鷲-角牛-水澄まし-鷺・白鳥の動物のイメージを重ねながら解説し、 古流へ進むための大事なポイントであることの理解を促しました。今年はいよいよ古流の最終舞台に向けての歩みを進めていきます。 (wmv)

15日(曇り_暖かい)
基本動作-基本四形。儀式四方拝。棒運動。銃剣格闘術(銃格)の運足法・踏み込みを前手突きに重ねる。
バッサイ;双手突きの解説+ニーセイシ。杖;「風渡し」名の説明。サンチン-ナイハンチ。
【癸卯の初稽古】
昨年、私の娘がある空手道場の練習を見学し、その後に言った言葉です。「今の空手ってぴょんぴょん跳びながら練習するんだね……、ぴょんぴょん空手だね…」でした。 私は“言い当て妙だな…”と、思わず失笑しながら、勝つためのポイントを如何に取るかが優先する現代のスポーツ試合空手となった姿が目に浮かびため息がでてしまいました。
しかしながら今日の初稽古の中で、“今年はウサギ(卯)”ということもあり“それもそれでいいのでは……?”と自身を納得させました。 そして同時に、正月に思った「ウサギと亀」の昔話を引き出し、今年も“慌てず急がずコツコツと確実に!”のゆっくりリズムで、 亀より少し早い歩みで、次の舞台へ上る目標に向け進んで行くことにしました。 (wmv)


令和4年12月25日(曇り)川尻武道場
基本突きー膝頭―受け手-棒練。基本上中下-基本四形。杖;縦霞と横霞の解説。基形三形。トンファー打ち込み。
形意五形。組棒Ⅰ;連打ち。 見立て;リュウシャン-クーサンクー。サンチン-結 テンショー。
【令4稽古納め】
技の修得(習得)は“牛歩の如く”をつくづく思い知らされ、では、身につくための効果的な練習法は何か?を稽古の都度考えさせられた1年でした。 空手の練習の中で“型(形)稽古なんて意味が無い”あるいは“ガチンコ(ぶっぱたたき合い)組手こそが空手”等などの言葉を聞くことがよくあります。 私は、それらは競技試合偏重が生み出した現代空手の姿を物語るモノと理解し、肯定も否定もすることはありません。強いて言えば興味がないのです。 私は、我が道を行く、で、来年からも実戦を想定し、理のあるそして緊張感を持った相対稽古の実践を目指していきたいと思っています。

12月18日(曇り時々雪)
棒運動-相対棍;受け流し-巻き流し斬り。基本四形;前進と後退歩-左右受け+四方受け歩。
リューシャン;動作と武具(サイなど)とのつながり解説。 サンチン-ナイハンチ・ニーセイシ・周氏の棍。
【初雪と入り】
短い秋から冬の到来となった途端雪がきて早々の寒稽古となりました。寒さで縮まった身体に温もりとほぐしをかけていくには棒運動からぶつかり稽古を “入り(導入/前稽古)”とするのがいいのですが、今日は足さばき(足運び)を入れ、とにかく動く!を“入り”としました。 冬の稽古は始まったばかりですが、この冬はかなり寒いという予報も出ているので“良い入り”を選択して、 温もった身体を保持しながらの稽古ができるよう氣を配っていきたいと思っています。

11日(晴)
棒運動。継足と踏み換え歩法。杖;右(左)常の構え-回し打ち-左脇構え-左(右)常の構え-縦霞-回し打ち。
クーサンクー;練習ポイント・内功(内に引き込む)の解説。 リューシャン-周氏の棍。
変手28法⑧砲拳の掛け合い。サンチン-クーサンクー小。
【レベルを上げる】
継続は力とか…反復練習の大事さ…などなどは、芸事を習う人達には耳にタコができるほど繰り返し聞く言葉です。
しかし同じことをただ漫然と繰り返しての練習では、いつまでたっても「1+1=2」なのです。 例えば空手のその場突きですが、1.2.3.4.……の号令で突出しを10年間続けても、 それは腕力での突き手技に終始し、中身は一緒なのです(経験から言えることです)。 ですから突きの練習に“突きの意識を無くして打て”と言われても???となり“この人何を言っているんだ…”となってしまいます。 何を言いたいかと言えば、継続あるいは反復の中に己が考えるアイデアの吹き込みがあってこそ、そこに変化が生まれそして技(技法)のレベルの向上が成されていくということです。


11月20日(晴)
棒運動。ナイハンチ-周氏の棍_3連。変手28法①~⑦左右。ソーチン-トンファー課題。 セイサン-ヌンチャク課題。
サンチン-結 テンショー。
【友遠方より来る】
埼玉越谷道場の山内師範が来熊し稽古に参加してくれました。仕事に追われる中2日間の休みをとり、ほとんどトンボ返りの状態でしたが、 空手談議そして稽古に汗を流し有意義な時間を過ごすことができました。
“たかが空手、されど空手”とは度々口にする言葉ですが、共通の価値観を共有し人生を歩む同志の存在に感謝です。

13日(曇り時々小雨
基組の棍-組棒Ⅰ;技の留意点の解説と通し。サンシール;縦酔歩からの掌底打ち(張り手)― 脱力からの肘回し。
サンチン-サンシール。
【ほろ酔い】
これは個人的な感覚ですが、日本酒から焼酎に変えてからほろ酔いの気分がめっきり減りました。私のほろ酔いは、とても気分よく酔っぱらい、少し千鳥足気味の状態を言います。 その時は、肩の力がすっかり抜けて身体の力みが無くなっていることを自覚できます。その事から、そこへ誘ってくれるサンシールは、私にとってとても貴重な形になっています。
現千唐流の指導者からは、そんな姿態(動作)に批判を向けますが、私は、形のあり方を俯瞰し、形意(形は生き物)の考えを持つのでほとんど気にすることはありません。 “若くして武を学べば武に徹することができ、老いては武を楽しむことができる”、とは古流唐手の格言ですが、そんな心境に近づいていきたいものです。


10月30日(晴)
基形三形。手刀;手のあずけと打ち-サイで打つ。ローハイ-羽の手をヌンチャクで動作する。風車の構の手合わせ。
流雲の構の入り動作合わせ。サンチン-ナイハンチ。
【盲目】
時として伝統を、先人が遺したカタチを寸分違わず(コピー)に動作する、と解釈し、そこから外れるとガァーガァーとガナグリ立てるケースを見ることがあります。 私も例外なくそれで異端児あつかいされ、今でも続いています。私はそんな変化を嫌う伝統に執着する事を盲目的追従と言って無視しています。 その延長線上にあるとは言い切れませんが、現代空手(競技空手)も何かしら同じような匂いを感じています。 今日の武器術の稽古は、そんな事象に対する反駁でもあるのです。

16日(晴)
基本上中下-かぶせ・通し・落としの打ち手での練り。 杖;回し上段・袈裟Br・下段打ちと練りの意識掛け。風車の構;技動作の合わせ。 ソーチンとトンファーの十字交叉と左右打ち。風車の棍と組打ちの合わせ。サンチン-ニ-セイシ。
【反復】
芸事、習い事においては同じことを何回も何回も反復して身につけていく事を重視します。 するといつの間にかにパターン化
(型化)されたマニュアル(手引き)ができて、それを毎回繰り返すようになり、 やがてロボット化していきます。
何を言いたいかというと技(スキル)の本質を知らずしての盲目的な反復はダメという事です。
私が反復するのはサンチンです。なぜならば空手の全てがサンチンに凝縮されいることが分かっているからです。

9日(曇)
棒運動-袈裟と水平打ち。チントー;十字交叉手の分解と解説及びトンファーの操作。ソーチン;角構えのトンファー操作。
組打流雲の構;技群の確認。サンチン-ナイハンチ。
【素地】
龍手秋季号の内容についていろいろと話をしながら、あらためて自分が修業する空手の良さを考えさせられました。
それは古流唐手には剣術と相撲というしっかりとした素地(学問や芸事などの基礎)があるということです。
だからこそ、流行(スポーツ空手・興行空手)に臆することなく柔軟性と広い視野を持って、伝統空手の素晴らしさに感謝をしながら稽古ができるのです。


9月25日(晴)
棒運動。シメの形;はじき手-ねばり手とまとわり手。組打流雲の構~風車の棍-風車の構の創作研究。
サンチン-ナイハンチ・首里セイサン。
【磁界】
両手を一尺ほど離した状態で立禅に入ると、やがて左右の手間にふわふわしたエネルギーのふくらみを感じとれるようになります。そこからさらに続けていると…………。 これを気(生命)のボールとも言いますが、磁石のN極とN極を近づけると反発し、S極とN極を近づけると引き付けあう現象の磁界に重ねると面白い仮説理論を作ることができます。 それは下丹田の表裏で作る練り(内攻法)が、はじき手とねばり手・まとわり手の技法に表裏一体となって変化(へんげ)するという未知なる丹田論です。

11日(晴)
棒運動-基形三形。組棒Ⅱ・漕ぎ打ち;脇寄せ、持ち手、足の運び。組打構・流雲の取り組み解説。
靖国奉納演武の準備練習。サンチン-結 テンショー。
【流雲】
腰の手-斜め差し上げの手、これは相撲の仕切り動作からきた姿勢で、我が流派で使われる独特な構えです。
これは儀式四方拝の四方割に出てくるだけで、これまでほとんど着目することはありませんでした。ですが今回、ふとしたことから組打構の創作を思いついた時、 入りと収めに使ったら面白いのでは?となったのです。
「流雲」の名前は直感から出たのですが、深層意識にあった「行雲流水」や「温故知新」の言葉が閃きをもたらした…、
と思っています。


8月28日(晴)
棒運動。バッサイ;三日月表・裏蹴り‐猿臂‐髷取りの一連動作と対短刀への応用動作。
靖国奉納演武の準備練習。 サンチン。
【論より証拠】
空手の身体操作を相撲の技に重ねるといろいろと見えてくる技(技法)があり興味がでます。エンピ(回し)とかち上げがその一つです。 かち上げは、横綱白鵬を快く思わない人達によって悪い印象を植え付けられた技ですが、とんでもないことです。
表三日月蹴りからの猿臂打ちの練習をして分かるように、とにかく腰―上体の丸めしぼりから中丹田に乗せて放つ身体の操作とエンピの威力を体感することから始まるのです。

21日(晴)
基本四形-基形三形。セイサン;解説10構の創作に踏み出す。靖国奉納演武の準備練習。 短吞吐サンチン。
【解説構】
形ニーセイシが持つ技の11の解説を解説構(変手構)と言います。この解説構は古流唐手の基形でもあるニーセイシのみにあるもので、 他の形は「技の分解」として技の解説をするだけで「構」は持ちません。今回セイサンの解説構の創作を思い立ったのは、 セイサンの形と形の技群が持つ特異性を引き出し、そして、ニーセイシと共に基形としての存在意義を高めるためです。なお、 ナイハンチに関しては腰操作に力点が置かれている形なので解説構は考えていません。


7月31日(曇り)
ニーセイシ;手刀七変化を確認する。靖国奉納演武の準備練習。サンチン。
【熱中症】
体調を崩し病み上がりの状態で稽古にのぞんだが、サンチンを終えた時点で身体のふらつきが一気に襲ってきた。
幸いシャワーが使える状態に戻っていたので、すぐに冷水を浴び何とか難を逃れることだができました。
熱中症はずっと以前の記憶にしか残っていないのですが、嫌なめまいと吐き気に戸惑っている自分がいました。
油断大敵、健康に過信するべからず、を言い聞かせた次第です。

17日(小雨)
ナイハンチ;直突きと左右受けの考察。靖国奉納演武の準備練習。サンチン。
【直突き】
体軸正中線の前に合掌手を作り右(左)手を真っ直ぐに前方へ差し出す、あるいは、杖を右(左)常構えから前手(後手)で突き出す練習が直突きです。 その直突きから身体を半身(90°)になりながら一方の手を引いていくと弓を射る姿勢に変化します。 又、その直突きから身体を半身(90°)になりながら前手をさらに前に突き出ししていけば銃格の打突の姿勢に変化します。
この直突きから手首の内外旋が受け手となり、その技が螺旋を伴う古流の受け手に変化していくのです。
私は、手(空手)の特徴は直突きに有る、と考えます。

10日(晴)
ニーセイシ;身体の叩き、双手の差し出し{表-裏下丹田への内氣旋転と裏からの発し、 循環呼吸を使う〕、練りを使う打撃。
靖国奉納演武の順と内容の確認。短吞吐サンチン。
【安倍元首相の暗殺】
安倍元首相銃撃される!との一報を聞いた時は驚きと悔しさがこみあげました。そして現場の状況映像を見ているうちにそれは怒りに変わりました。 その理由は二つ、①要人警護の基本中の基本である背後への警戒が全く無い事で、あれでは“どうぞ撃ってください”と実行犯(複数犯)を手招き!したと確信する。 ②日頃警備訓練をしているSPや警察官の誰一人として安倍氏をガードするアクションを起こさなかった。①②に加え、平場での演説行動も異様なのに(それも日程を変更しての)、 加えて杜撰な警備体制・対応は、明らかに安倍氏を殺害するための計画的な犯行、と一介の空手修業者でも推理できる。
安倍氏は警備を信頼したからこそ、 身体を伏せる防御姿勢をと取らずに立ったままの状態で振り返りそして手製という拳銃
(?)で被弾してしまった。 アメリカの第35代大統領ジョン F. ケネディが暗殺され、その事件の真実が闇に葬られたが、
それと同様な事が我が日本でも繰り返されるのかと思うとやりきれない気持ちに陥いる。


6月26日(晴)
杖;追い小走り切り-突き-返し打ちでの立体腰(XYZ軸)。押し突きの入り身。 首里セイサン;裏拳鎚の放ち方。
変手⑲⑳の手法とまとわり。銃格;小手打ち打突。 サンチン-ニーセイシ。
【拍子(ひょうし)】
拍子とは〔音楽・歌・舞などで〕手を打ったり掛け声を出したりして、音曲の調子を整える(に合わせる)こと、と定義されます。
身体の動作で言えば手拍子や足拍子が分かりやすいと思います。空手では体の半転・輪転(変換や転回)、運足時に必ず行うのがこの拍子で、 踏み足・踏み換えでの足の拍子、あるいは、受け手・添え手での手の打ち・身体打ちが拍子で、いろいろな技(技法)の繰り出しには切り離せない裏方(隠れ)の役目を果たしています。

19日(曇)
基本四形。首里サイサン;裏拳打ち込みからの縦歩の腰操作-掬い受け手。エアー棒;周氏の棍-組打ちの棍。
変手⑱⑲;波返しと小股すくい-影突きと裏膝頭。サンチン-ナイハンチ。
【縦と横】
ナイハンチとセイサン、サンシールとウーセイシは縦と横の関係と言えます。それは前者が横歩と縦歩そして後者が縦酔歩と横酔歩で、 腰の独特の操作(しめ-抜き-沈み-逃がし)と千鳥足歩法を学ぶ楽しさ内在しているということです。
さらに言えば、両者はX軸とY軸であり、 そこにZ軸が立ち上げることによって立体観が感じ取れていくのです。

5日(雨)
棍の基振り-周氏の棍-ナイハンチ-首里セイサン。変手⑭~⑰の体転法;密着するようにまとわりついていく。
組打ちの棍-組棒Ⅱ②③④。サンチン-結 テンショー。
【軸】
体軸・正中線の保持は、技を出しそしてかける上での大切な要素であり、武道を修業する者であれば誰もが周知しています。
私の場合、もう一つ大切にしている事が、 伝統あるいは系譜を継承していく上での軸線です。それは古流唐手継承の線で、
常に、そこから外れていないか?ぶれていないか?を、基礎運動あるいは稽古を通じて気を付けていることです。
千歳翁先生は私に“アンテナ線を買っておけ!”と言って天国に昇られていきました。 今、その意味は、“方向を見失わないよう常にアンテナを張っておけ”というシグナルだったのだ、と理解できるようになっています。
見えない霊的な世界の存在の話です。


【上に】

5月22日(晴)
杖基振り。那覇・首里セイサン;しめ腰・引き腰の操作。ソーチンからトンファーの打ち手。サンチン-ナイハナンチ。
【微に入り細に入り】
力強さあるいはスピードそしてきれのある動きを強調そして重視するのが現代空手です。私はそれが空手本来の姿であり真髄と信じ長年修業をしてきました。 しかし古流唐手の門を叩きその山中に足を踏み入れ探訪するうちに、腕力・筋力だけに頼るのではない“見えない力”が存在する世界を感じとれるようになっていったのです。 そして現在、私はそれを「柔法の空手」とし、剛と柔が織りなす空手そして微に入り細に入る空手、その真の姿を見つける探求の旅を続けています。 (wmv)

15日(晴) 浜線武道場
棒運動。組棒Ⅱ;風車-送りたたき。首里セイサン;差し受け手肩抜き-霞掛け手-掛け手の身体操作。
ヌンチャク刀法;燕飛(えんぴ)-よれい。サンチン-ナイハンチ。
【息吹】
龍田山では木々に新芽が出て春の息吹がたけなわといった景色を楽しむことができています。息吹と言えばサンチンの“ゴァー”という力を込めた吐息(八~九分)を 代名詞にする流会派が多く見られます。私は七分の吐きと習いそして今は循環呼吸法を入れた練丹(丹田の練り)を重視しているので、 “呼吸の吞吐”で身体を固めるという力む呼吸をすることはありません。
それよりも新しい何かの気付きそして創るというところに息吹の言葉を使っています。 今取り組んでいるヌンチャク刀法も
その一つであり、それは伝統ある唐手に新しい息吹を吹き込むということなのです。 (wmv)

5月8日(晴) 川尻武道場
正拳の右左;追い突きからの右・左・四方への体の変換と運足(足さばき)-四角歩法。 ニーセイシ;変手⑭の入り身と横受け-合掌手の身体操作。ヌンチャク刀法;電光-三方の打ち手。サンチン-ナイハンチ。
【脚下照顧】
大相撲の好取組後の力士インタビューで「自然に無意識の内に身体が動いた」との話を聞きますが、これは基礎・基本の稽古を常に心がけ実践しているからこそ、なのです。 私は稽古をする上で忘れないようにしている言葉が「脚下照顧(きゃっかしょうこ)」です。これは、自分の足元をよくよく見よという意で、 自己反省そして日常生活の直視をうながすことが本来の意味です。私はその意味を理解しながらも、見方が違いますが“脚下”を“運足歩法の大切さ”と捉えています。 なぜかと言えば、空手の基礎は歩法にあり、と考えるからです。現在は膝の不調で十分な運足法ができていませんが、お天道様の陽光を浴びながらの基礎運動・ウオーキングを実践し 機動空手の稽古が少しでも長く続けられるよう努めています。 (wmv)



4月24日(雨後晴)
しめの形-棍の意通し-坐~立ちでの小手巻きと送りの合気。上げ受け手-月仰ぎ手(月光)の身体操作-クーサンクー。
ヌンチャク刀法;月光-木の葉隠れの動作と月光の打ち手。短吞吐サンチン-ナイハンチ。
【合氣】
相対で行う意と氣の練り合いを合氣と言い、変手の柔法稽古では不可欠な技法の要素です。 この稽古では、初めのうちはどうしても腕力の力勝負となり、力の抜きや丹田のコネクティングのことなど忘れ、相手を抑え込もうとする意識で一杯になります。 しかし、技がかからない??との感覚が出てくると、力勝負!との気負いが徐々に取れ“合氣”の意味が分かり力の抜きができてきます。 これは握り拳に力を込めて突き出す技法から、掌底を柔らかな力で打ち出す技法への変化と同様なのです。
(wmv)

17日(晴)
基本動作-基本四形-基形三形。ニーセイシ11構;十字交叉の背刀斬りと小手表掛けの手技。棍;基振り-表裏袈裟打ちと手の内の相対練。 ヌンチャク刀法;稲妻-人影。サンチン-ナイハンチ。
【形と型】
空手の「かた」の表記は「形」か「型」のどちらが正しいのか?とは、長年言い合いをされ「不毛の議論」となっています。
一般論として、現在の競技化された空手を見れば「型」の表記に合理性があると思います。だがしかし、伝統を持つ古流を稽古する私は「形」の表記を実践しています。 その意味するところは何かと言えば……、それは“あなたは「束縛」と「自由」のどちらを選ぶか?”となるのです。あなたはどちらを選びますか? (wmv)




3月27日(晴)
棒運動-周氏の棍。ナイハンチ。ニーセイシ十字交叉手から裏拳へ。サンシール;どっしり腰の養成。
変手28法⑪⑫⑬の裏拳と身体操作。サンチン。
【出足】
相撲では“自分の型を作る・持つ”との言葉をよく耳にします。これは得意技を出すための流れを作るとも理解できます。
そして、そのためには圧のかかった鋭い立会いの出足が不可欠です。その出足を空手におきかえれば“追い突き”になります。 手前味噌ですが、この追い突きそして継足(他流ではきざみと呼称)からの前への直突きには自信があり、大会試合ではかなり効果的に対戦相手を翻弄(ほんろう)することができました。 膝を痛めてからはその馬力は無くなりましたが、前に出る圧
(気勢)が失せないよう留意していきたいと思います。


20日(晴) 桜の開花
基形三形。ニーセイシ11構②-③の猿臂、④-⑤双手打ちから腕固め。変手28法⑨の輪転法、⑩の腕差し込み。
サンシール;大杯-杯の脱力、龍舌、沈み落としの解説。 トンファーの打ちこみ。サンチン-結 テンショー。
【結ぶ】
リューシャンは古流形へのそして結(ゆい)はサンチンをテンショーの懸け橋をする役目をする形です。
腰の操作は上体と下体の動きを結びよどみない技の流れを演出します。 空手の動きを武器操作に乗せても違和感なく両者の結びつきを感覚化できます。思うに現代空手はこれらの結び・結の技法を忘却の彼方へ追いやっている感じがしています。
これは他への批判ではなく、技の探求をしていく過程での反面教師と捉えている事象なのです。


13日(晴)
棍;基振り-組打ちの棍(動作確認)。ローハイ;羽振り目切り-脇刺し手刀。 変手28法;⑥⑦⑧手刀切り。形と形意のつながり解説。サンチン-結 テンショー。
【共に励む】
切磋琢磨の意味は、志を同じくする者が、互いの欠点や誤りを直しあって向上をはかることで、同門の中で技の修得に向けて努力し合う時に使われる言葉と理解します。 では同門の垣根を越えた同志の場合に当てはまる言葉とは……? 
私は“共に励み友に成る”として「共励友成(きょうれいゆうせい)」の造語四文字熟語を考えてみました。

【上に】

令和4年2月27日(晴) 川尻武道場
棍;基振り-水平打ち。正拳右左-前進後退-テンシン(前半);浮き腰(丹田反重力)の保持からの体のかわしと足の運び。変手28法⑤の横歩からの手刀打ちと足首蹴り。 銃剣格闘の基本打突。ヌンチャク;卍と巻き取り。サンチン-ナイハンチ。
【今やるべきこと】
ロシア軍がウクライナに侵攻し戦争となっています。この不幸な一大事により今後の世界情勢に劇的な変化が起こる可能性の予測が出てきている状況の中での稽古……、 棍を振りながら自分が今やるべきことを考えてみました。
私は少年自衛隊卒なので軍事にはとても興味があり、特に職種柄マイクロ波レーダーや電磁気の装備などの進化には注目しています。 もちろん小銃一丁持てない非力さを自覚しながらです。そして、いろいろ考えをめぐらせながら出した答は“稽古を続け日本武道の一翼を担っていく”です。

20日(曇時々雪)
八動功。棍;意通し。基本四形。杖;握りと手首回しを感じ取り、他の武器操作につなげていく。
チントー;張雲の前蹴り-四周旋からの前蹴り。 ソーチン;形意・15構下段虎口の入り身。二節棍の振りと持ち手。
短吞吐サンチン-結。
【マンネリ】
一定のやり方が繰り返されるだけで新鮮味が無いことをmannerismと言い、和製英語のマンネリとなります。
基本技の練習ではおうおうにしてこのスタイルに陥りやすく、 それはいつの間にかに既成概念あるいは固定観念となっていきます。 私がそこから脱したのは基本動作の「受け手」からです。 それは中段の受け動作が“この受け手は上中下の受けに変化していくのだよ……”と教えていることに気付き、 それが“技の質的な変化を知る重要性”となり、 他の技群へ伝搬していったのです。物事を一方向(角度)からだけで見ていると必然的にマンネリ化となります。 その意味で“手を変え品を変え”は、 稽古を続けていく上での一つのモットー(標語)となっています。

13日(雨)
少林一指禅熱身法。棍;砂かけ返し。バッサイ;回し隠し手刀のねばり・まとわり。 組打の棍;動作確認。変手剛法③-④。
15構下段;流気掛け手。短吞吐サンチン。
【用語】
技動作の解説する時に重宝するのが技術用語です。しかし用語に昇格するまでには、先ず造語から始まり、
次に動作の反復の中から頭を悩ませながら、 その技法に適合する言葉が見つかり、さらに実践稽古を重ねながら
漸く言の葉となっていくのです。“わび・さび”を世に出した先人には感謝しています。

【上に】



30日(晴)
 基本その場突き。受け手;重心の移動と添え手。28構②-③;脱力体からの技の放ち。 ナイハンチ。
組打ちの棍;動作の流れを掴む。トンファーの打ちこみ。サンチン-結。
【批判】
私は千唐会在籍時“異端児”と云うレッテルを張られ技法動作の一一に批判を受けました。 その事から、他人(他流)の技法ついてとやかく言うような批判めいた事を口にしないようにしています。
技法の探究を続けるには“人は人、俺は俺”でいいのです。 技(技法)動作に“上手い下手”あるいは“善し悪し”はナンセンスなのです。 要は如何に身体の操作を学習し技の練度を高めていくかなのです。 十人十色・百人百色の自然でいいのです。

23日(雨)
棒運動。基形三形。“空手のルーツは剣法にあり”を実証する;掌底打ち手-追い突き-杖を使った袈裟斬り‐コーサー打ち手。 15構中段④⑤;流水蹴り-輪転手刀切り。変手28剛法①;足掛け。サンチン。
【三角】
今年は柔法の練度を高める身体操作を身につけていく事を一つの課題としています。その原理は丹田回路ですが、その中心となる腰の表裏丹田の操作で、 抜き・引上げの内功練が欠かせないことは、その実践を通して理解できてきます。そして次の段階が腰-膝-肘のコネクティング(8 = ▽+△)となります。

令和4年1月16日(晴)川尻武道場 稽古初め
棒運動。儀式四方拝。儀式櫂の手;掛け合いと形技法の流れを掴む。基形三形。サイ・トンファー・ヌンチャクの初打ち。
投げ15構中段③。サンチン。
【恒例の】
毎年の稽古初めには儀式四方拝を武道場神殿に奉納します。
これは「地を清め、四方に拝し、自然の豊穣に感謝する」を理念とする形です。 私は内弟子の頃から、四方拝の形が存在する我が流儀に誇りを持ち、 通常の稽古形としての位置づけに疑問を持っていました。 その経緯から、「龍精空手」を立ち上げた時点で、櫂の手そして後年「四方割り」を加え儀式形と定めたのです。
そして現在、靖国神社においても堂々と「儀式四方拝」と宣言し演武を奉納のさせて頂いております。
“場の雰囲気が一変する”とは実感がこもった言葉です。




令和3年12月26日 川尻武道場 稽古納め
棒運動。基本動作-基本四形-基形三形-形意五形-首里古伝三形-サンチン・結。 棍;基組-風車-周氏-四峰-佐久川。来年からの15構と28構の取り組み方についての解説。ニーセイシ。
【今年を振り返る】
今年も昨年と同様に武漢熱禍の影響が続き、月単位での武道場の閉鎖が2回もあり、稽古休止の間は新しい構や形の創作に時間をかけることができました。 そして、基本七構や組打ちの棍の形付ができ上がり、 実践稽古に組み入れ今後の習得課題の仲間入りをしました。 「十二支」はここ何年を跨いでの課題となっていますが、慌てずじっくりと仕上げていきます。
来年は世相全般に良き気が注ぎ込む年になることを祈り、今年を〆ます。

【上に】