コーサーはスナイパーの手 |
ナイハンチ技法の研究と歩調を合わせて追究している「龍精の基本考察」に一区切りができ、次のテーマに移行しようとしていた時に、ふと気付いたことをレポートしたいと思う。
その内容は、「コーサーの手指の動き」と「半月立ちは中立(なかだち)」の二つである。 基本考察から離れたテーマを、と思っていたが、結局、又基本に戻るかたちになってしまった。これには自分自身に対し若干の不満もあるが、
基本技術の底上げと理解して今後も直感の閃きを大切にしてきたい。 |
1・2.から言いたいことは、本来自由であるべき手・指の動きを、意図的に五指を強く握ってつくる拳(コブシ)の中に封じ込め、
競技を主体とする体育スポーツ(ボクシング&キック)に変質させたのが現代空手の正体である、が一つ。
次に、競技や格闘を目的とした空手を超えた空手の存在、そしてその空手には自由な発想と独創を可能とする空間が在るという事実を知ってもらうことだ。
今回のふとした気付きも自由な発想からでたものだ。ではその経緯を追いながらテーマの中心へと進むことにする。 |
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小銃の射撃 |
構えに入る |
アーチェリー |
写真①の構えに入った時の手は、各指が常に微妙に動き、いつでも攻防の手へ瞬時に変化する準備ができている。
小銃のトリガーを引く人差し指も一緒で、微妙な指の圧力加減一つで単発と連発が調整でき、常に次の動きに備えている。
そして、銃の引き金を引く指と瞬時に変幻するコーサーやメーゴーサーの指の感覚が、戦闘意識と共に微妙に一致してくる。
(実弾射撃の経験をしたことの無い人にはピンとこないと思うが、私は戦闘射撃や銃剣術の訓練経験があり身体がその感覚を記憶しているので、決してイメージで述べているものではない。) |
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コーサー(Kosa) |
狙撃手 |
メーゴサー(Megosa) |
コーサーはスナイパーの手_2 |
Ⅰでは銃剣格闘、戦闘射撃の経験から、トリガー(引き金)を引く手とコーサーの類似性と拳(こぶし)打法に対する意識の変化を述べた。
それから約2年。コーサーを中心とする打法が定着した今の練度の状態を綴ってみたい。
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