和のエレメント
練習場を取り巻く自然環境が、桜からつつじの花へそして新緑へと移り変わる。その変化の早さには驚かされる。
美しい花々をなぜそんなに急いで散らしてしまうのか?もっとゆっくり咲きとどまって、私達にその美しさをじっくりと見せてくれればいいのに・・・、
と思うのだが、彼らも次のステージ(舞台)に上ってくる他の花たちへの配慮があるのだろう・・・。
それが植物同士の“和”なのかも知れない。
3月の春季技術講習会に、オーストラリアからBrian Hayes師範が参加。 彼とは10数年前に何度か交流をしただけで深い面識はなかった。 私はそこでその底流には何があるのかを考えてみた?・・・ 見つけた! そこには千歳翁が残してくれた千唐流があった。 私はたびたび千歳翁から、「空手は空気や水のような存在だよ」と聞かされていたので、 “ソーか・・・そういうことか“と直感したのである。 千唐流が和のエレメント(要素)か・・・、と。 地球上の動物そして植物は、水と空気そして大気のエレメントがなければ存在することはできない。 そしてさらに植物の光合成を司る光、風、土も 絶対不可欠なエレメント。抽象的な言いまわしだけれど、 普段何気なく接している自然の中の稽古場の見方がだいぶ変わってきたことは確かである。
(2005/5月5日 端午の節句)
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