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平成26年(2014)を振り返って


十二支之構における「午」の急所は心臓の左横にある「膻中」です。
今年は私にとって正に大切な急所を捉える年になりました。それは空手が忘却の彼方に追いやった「袴腰」の座りと身体操作の習得、そしてその「袴腰」を土台(基本)と重視する日本の古典芸能「能楽」と「能管(横笛)」を奏でる人との巡り会いにより、 これまで探求してきた古流の手(唐手)の核心(本質)の領域に踏み込めたと自覚できたことです。

5年前のことです。“左の腰へ引っぱりなさい……もっと…もっと”、…私はこの時、しめ腰がどのような技法なのかを瞬時に理解することができ、その波は他の技法へ伝わり基本技の大きな変革に至りました。
そして今年、四股立ちに内在していた「袴腰」の存在を気付かされ、 その袴腰を基にした身体の操作を学びました。
それによって起こった事は「しめ腰」の時と同様に、180度の発想の転換とさらに凄いことは剛の力と相対する 「柔の力」の存在が理解でき、そしてそれは、千歳先生が遺した古流唐手の実体を解き明かす門を開くことにつながったのです。

第11回靖国神社奉納演武では、天眞自源流上野源心翁生誕百年そして尚武館設立五十周年を記念する大会となり、
私はお祝いの気持ちを込めて「古流慈恩の形」を演じました。 演武後私はなんとも言えない高揚感を覚えました。
多分それは、靖国の武人の霊が門を開け古流へ進む許可、そして更には、 由緒ある剣の流派の中に龍精空手の座を与えてくれた事象ではないか? と自己解釈した次第です。
とはいえこれが私にとって今年の一大事でした。

平成27年の未年の抱負は、龍精空手の古流を含めた技法体系の充実を目指すことです。


四方山部屋